賃貸住宅を紹介サイトや情報誌を見ていると、間取図に1R、1K、1DK、1LDKなどと書いてあります。
それぞれの違いについて改めて整理してみましょう。
10㎡はたたみ約6畳
住宅は基本的に「トイレ」「浴室」「キッチン」「居間」「寝室」「食事の場」で構成されます。
このうちの「トイレと浴室以外の機能が、どの程度分化しているか」が住宅の間取りの違いです。
ちなみに、間取り図では部屋の面積を「○○㎡」で示しています。
一方、日本家屋では、部屋の広さを畳の枚数で示すことが一般的で、「㎡表記だと何畳なのかピンとこない」方も多いかと思います。
現在の不動産表記では「1畳=1.62㎡」と定められています。10㎡で6畳間とほぼ同じ、と考えると実感しやすいでしょう。
1Rは、「ワンルーム」で、トイレ・浴室以外の機能がひとつの部屋に収まっています。
1Kは、1Rから「K」、つまりキッチンが独立したものです。
とは言っても「居間・寝室・食事の場」とキッチンはドア1枚で仕切られただけで、実質的には1Rとほとんど変わりらない物件も少なくありません。
実際に1Rと1Kは混同して用いられるケースもあります。
例えば、購入したマンションを転貸して家賃収入を得る「ワンルームマンション投資」も実際には購入する物件は1Kだったりします。
1R、1Kともに一般的には狭い物件が多く家賃が安いため、学生や若い社会人などに人気です。
DKの間取りは近年減少気味
1DKは、「DK」、つまりダイニングキッチンが独立したものです。
食事はDKですることが前提なので、残りの部屋は「居間・寝室」ということになります。
それなりの広さがあるので、カップルや新婚夫婦など2人暮らしでも大丈夫です。
このダイニングキッチンという部屋は、日本の家屋の洋式化が進んだ1960年代∼80年代頃に大きな人気に博し、日本住宅公団(現・独立行政法人都市再生機構)の団地や公営住宅などに広く用いられました。
このため市場に流通する1DKの中には古くい物件も散見されます。
居間・寝室が畳敷きであったり、防犯・セキュリティ面が今の標準的なレベルに達していなかったりするものもありますので、築年数などをしっかり確認しましょう。
様々なスタイルで暮らせる1LDK
1LDKは、「LDK」つまり、リビングダイニングキッチンが独立したものです。
「調理の場・食事の場・居間」が広い部屋として一体化しており、それ以外に寝室がある間取りです。
寝室は用途が指定されているわけではなく、趣味の部屋にしたり、テレワークが増えている中では執務スペースにしたりなど、生活スタイルに合った使い方ができます。
また、1LDKから部屋ごとのレイアウトに多様性が出てきます。
例えば、完全個室の寝室もあれば、壁が可動式でLDKと一体化できる寝室もあります。
寝室の位置も、玄関に近いところや入口から一番遠い場所と様々です。
「この部屋はどうやって使おうか」とレイアウト例を考える楽しみは非常に大きいと言えます。
まとめ
このように、賃貸マンションの間取りは様々ですが、全ての間取りがどのエリアにも均等にある訳ではありません。
例えば1LDKを探していても、大きな大学の近くは学生向けの1R・1Kが多く、逆にファミリー層に人気のエリアは2LDK以上などが大半で、供給が少ないのが現実です。
供給が少ないと物件選択の余地が減るだけでなく、魅力のない物件でも入居者がつくため、オーナーがリノベーションや設備投資に消極的なことが多いというデメリットが生じます。
それを避けるためには、ある程度の供給数があり、競争原理がはたらくエリアで希望の間取りのお部屋を探すことが大切です。
賃貸住宅紹介サイトで「難波 1LDK」「新大阪 1LDK」などで検索すれば、そのエリアでの大まかな供給量を推測することができます。
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